当サイトについて

血糖値の病気の症状、治療、予防法や改善方法まで、
血糖値の病気の改善に向けて理解を深めるサイトを目指します。
専門医師はたったの400人しかいません。

高血圧、糖尿病は国民病とも言えるほど身近な存在です。
日本人の2~3人に1人が高血圧、糖尿病患者と言われており、
その数は約4700万人に上ります。


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食後高血糖の改善

日本人は、欧米人に比べて、遺伝的にインスリン分泌能が低いと言われています。インスリンは、1日24時間を通して少量 持続的に分泌されている「基礎分泌」と、食事をした後に分泌される「追加分泌」があります。多くの2型糖尿病患者さんでは、追加分泌が食後の血糖上昇より 遅れ、その結果、食後の血糖値が高くなります。この状態が長く続くと、次第に追加分泌が少なくなり、食後の血糖値がさらに上昇します(図1)。やがて、基 礎分泌も低下するようになると、次第に空腹時の血糖値も上昇するようになり、糖尿病が進行していきます。

図1 インスリン分泌異常

図1 インスリン分泌異常

最近はライフスタイルの欧米化により、「インスリン抵抗性」の患者さんが増えています。インスリン抵抗性になると、インスリンの作用低下が起こるため、血糖に見合うインスリンの分泌不足が加速することになります。

食後高血糖の実態

食後高血糖は糖尿病患者さんではよく見られる現象です。2型糖尿病患者さんを対象に食後2時間血糖値を調査 したところ、71%の方で血糖値が252mg/dL以上だったという報告があります。また、インスリン治療を行っていない2型糖尿病患者さんを対象に、血 糖値の日内変動を1週間調査したところ、160mg/dLを上回る食後血糖値を少なくとも1回示した方は84%もいたそうです。このように、HbA1c 値が良好であっても、食後高血糖を知らないうちに起こしている方がたくさんいるのです。

食後高血糖はなぜ怖い

 IDF(国際糖尿病連合)は「食後高血糖は有害で、対策を講じる必要がある」としています。過去20年以上にわたる研究から、食後の異常な血糖上昇は心血管系疾患の発症、進展を早めることがわかりました。また、網膜症の発症とも関連する可能性が報告されました。

高血糖やインスリン抵抗性が、体内の酸化ストレスを増大させ、血管収縮、炎症など、血管損傷に関係すると推測され、特に、急激な血糖上昇や血糖変動は、大きな影響を持つと考えられています。

食後血糖の目標値

糖尿病の治療は「できるだけ正常な血糖値に近づけること」、「網膜症や腎症などの細い血管障害を防ぐために 空腹時血糖値とHbA1c 値を管理すること」を柱としてきました。しかし、食後高血糖の治療は、大血管障害(脳・心血管疾患)のリスクを減少させることが明らかになりました。その ため、食後2時間血糖値の目標値は140mg/dLを超えないようにすることが大切です。

食後高血糖を起こさないために

食後の血糖値は食事の内容によって変わります。また、血糖値の上昇スピードは、栄養素ごとに異なりますので (図2)、糖質の吸収が緩やかな豆類のメニューなどを取り入れてみましょう。食後高血糖を抑えるには、超速効型インスリン製剤、超速効型インスリン混合製 剤も有効です。超速効型インスリン製剤は速やかに食後の血糖値を下げ、持続時間も短いため、従来の速効型インスリン製剤より低血糖が起こりにくい可能性が あります。

図2 食後血糖に影響を与える栄養素

図2 食後血糖に影響を与える栄養素

また最近では、食事を摂ると増加し、すい臓のβ細胞を刺激し、インスリン分泌を増加させるホルモン (GLP-1とGIP)の働きを補う作用がある新しい薬、GLP-1受容体作動薬やDPP-4阻害薬が市場に登場してきました。これらは共に、食後高血糖 管理に有用だと考えられています。

空腹時と食後の血糖値、両方を治療目的に

空腹時そして食後の血糖値を正常な数値に維持することは、最適な血糖管理を可能にし、細小、大血管障害の発症リスクを低下させます。血糖自己測定(SMBG)を行い、日々の食後血糖値をきちんと把握して、血管合併症の発症を防ぎましょう。

出典:Novo Nordisk Pharma